トンカツは揚げられる。あなたが平凡なら、なおさら
それは脂の味がした。
これは個人的な感覚なのだが、この世に広く存在するトンカツという存在は、人間を超えた何者かたちだけが作ることのできる、超越飯なのだと思っていた。
超越飯。
語感が気に入ったので大文字にしてみたが、特に意味はありません。
超越飯とは
通常の飯を超越した飯のことである。
大見出しまで使って主張してみたが、まったく意味はありません。
なんといっても、トンカツである。トンカツと言えば、外食のイメージで言うなら、なんだか由緒正しそうな和食の店にて、1野口か2野口かそこらのお金を払って食べるような、そう、めちゃめちゃ高級だとは言わないまでも、それなりのレベル、中堅クラスのポテンシャルを秘めた飯である、という印象が阿佐にはある。
なんか、地味~に、手が届きづらい。定食とか丼物とか、洋風で言えばパスタなど、そういうものにはさっと手を出せるものだが、ことトンカツとなるとそうもいかない。
ただ単に阿佐が外食に慣れてないだけというのもあるが、まあともあれ、トンカツが超越飯だという話である。
トンカツは、豚肉に衣をつけて揚げるだけ。実にシンプルな飯であるが、シンプルなのに、強力である。
油で光が乱反射し、宝石さながらのきらめきを醸し出す衣。あの一切れを箸でつかみ、その確かな弾力を感じる。そこに好みの調味料をつけて、茶碗いっぱいの白飯に、ポン、ポン、と軽く触れさせ、ついに口の中に放り込む。
思い出してほしい。あの体験を。調味料の味が舌を伝い、それが消えてゆく前に、歯の間の肉から染みだした肉汁とも脂ともわからない、もはや『幸福』とでも呼ぶべき味覚体験を。口内に沁みるようにとろける旨味と、肉本来のほのかな甘味。そのまま広がりつづけて、薄れゆく残り香を手放さんとし、焦燥に駆られ白飯を放り込む、あの刹那の緊張を。
最高じゃないですか、トンカツ?
そういうところが超越飯だと思うのである。阿佐は。
そんな超越飯トンカツを
このたび、自宅で作ってみました。
ま、さっきも言いましたが、トンカツの作り方というのは実にシンプルである。
あまりに簡単すぎて、「こんな少ない手間でこんな超越飯が作れていいのか!?!?」と興奮したものだが、作れます。普通に。
と言っても、我が家はIHヒーターを使っているということもあり、揚げ物調理でもっとも神経を使うであろう<温度調整>(ルビ:セルシウス・コントロール)の必要がなかったので、比較的簡単に作れたというのもあるかもしれない。自動で調整してくれるのでね。
そういうわけで、ガスコンロをお使いの方にはいまいち参考にならないものと思うが、そもそもこのブログを料理の参考に使おうなどという方はいらっしゃらないと思われるので、安心してレシピに入ろうと思います。
◎材料(1枚分)
・豚ロース肉 1枚
・塩こしょう 全体にまぶせるくらいの量
・小麦粉 全まぶ量(※略式詠唱)
・溶き卵 1個分(※たぶん余ると思うが、卵であるがゆえに0.5個とかできないのがつらいところ。余った分は適当に食べたりなんだりしてください)
・パン粉 全まぶ
・揚げ油 トンカツがちゃんと浮くくらいの量(※多めの方が良いと思われる、当方は1000g以上使った。そもそもうちのIHヒーターは900g以上の油を使わないと調理を許してくれないのである。まあ温度が上がりすぎて火災の危険があるよということなので従っているが、もう少し寛容になってくれても良いのではと思いはする。しかしそうそう火事を起こすわけにもいかないので素直に遵守しているが、それにしても900gは多(中略)そうして僕は旅に出た。ポケットはなけなしの小銭でいっぱいだ。これからどんな出会いが待ち受けているのだろう。僕は息を吸って、新たな始まりに胸を躍らせるのだった。~第一章 完~)
◎作り方
- 下ごしらえとして、豚ロース肉に塩コショウをまぶし、全体によく塗りこんでおく。そのまましばらく放置。放置する時間は特に気にしなかったが、10分とかそれくらいでいいと思う。また、揚げる前までに冷蔵庫から出して放置し、常温にしておくと火が通りやすいらしい。余談だが、ステーキとかもそうらしい。
- 下ごしらえを終えた豚肉に小麦粉をまぶす。全体にまんべんなくまぶしてから、余分な粉をはたいて落としておく。こうすると後々パン粉がはがれにくくなるみたいな話を聞いた。まあ何事も余分なものは削りましょうということであろう。
- 小麦粉の次は溶き卵をつける。こちらもある程度卵を落としておくとよい。
- その後にパン粉をつける。これは多めにつけると吉。らしい。さくっとした方が美味いじゃないですか、とかそういう感じだと思う。知らんけど。
こちらがここまでの調理写真。特に珍しくもないので、次行きます。 - 揚げ油を鍋に入れ、加熱し、170~180℃くらいにしておく。温度の見分け方はいろいろあるらしいですが、阿佐はあんまり詳しくないです。日清のHPに情報があるのでそちらを参照するとよろしい。
- 鍋に衣をつけた豚を入れる。2分ほど経ったところで裏返し、また2分ほど揚げる。あとは衣の色とか、音とかを聞いて揚がり具合を判断する。こちらもやはり日清のHPにいろいろ載ってます。参照。感覚としては、表2分、裏2分、追加2分でフィニッシュ。
ね、簡単でしょ?
当方、まともな揚げ物調理というのはこれまでやったことがなく、今回が初めての経験となったわけだが、それでも相応のクオリティのものができたので、トンカツは初心者向けの揚げ物なんだなと思った次第。
ありがとうクックパッド。ありがとう日清。レシピとアドバイスあっての成功である。ありがとう。これからもご教授お願いいたす。
数で勝負な唐揚げやコロッケ等と異なり、揚げるのも1枚だけで済むので、調理時間も非常に短くてありがたい。今後ともお世話になろうと思う。
余談ですが、揚げ終わった後の油はオイルポットに入れてある。この後何度か使っているのだが、どうも鍋が新品だからなのか、明らかに鍋の塗装が取れていると思われる感じの黒色に変わっているので、さっさと捨てて新しい油に変えようと思っています。油固めるやつも買ってある。そう。俺は。油を捨てる。以上です。お疲れ様でした。
あれ? なんか外でサイレン鳴ってんな。火事かな。
鶏ガラに命を感じつつ、儚く過ぎゆく春は雨
いい写真が撮れたと思う。
ここ最近、学会という名の魔物に平和な阿佐の日常は脅かされつづけていて、満身創痍のソイヤソイヤみたいな気持ちだったのだが(?)、先日ようやく終わりまして、生活にゆとりが出来てきたところ。
その間は自炊に割ける時間がほとんどなかったものの、作り置きのおかずを大量に作っていたのが功を奏し、食事面については特に苦労もなしであった。
っていうか、まだちょっと残ってる。作り置きの飯。どんだけもつんすか。さすが冷凍。
冷凍の力に疑念をお持ちの方がもしやいらっしゃるかもしれないが、いやマジで、すごいですよ彼は。冷凍庫を冷凍食品とアイスたちの溜まり場としてしか使っていないという方は、ぜひもっと彼の力を頼ってあげてほしい。必ずやあなたの役に立つことでしょう。あとジップロックも。
さて、冒頭の写真は自作のいわゆる麻婆春雨で、四月の終わりごろに作ったのだが、個人的に先月ではピカイチのクオリティを誇る飯となった。
レシピその他はいつも通り下に載せようかと思いますが、その前に今回、ちょっとしたチャレンジをしてみたので、その報告から。
どういうチャレンジかっていうと、鶏ガラで出汁をとりました。
普段から料理に慣れている方、特に「ラーメン作るの大好き!」みたいな方にとっては、こういう光景もおなじみのものかと思われる。当方はこれが初鶏ガラとなった。いろいろとショッキングだったりなんだったりな経験だったので、ご報告を。
スーパーで肉コーナーを散策していた際、ボリュームの割に安すぎるパックがあったので、「なんじゃあ、こりゃあ……」と半ば松田優作になりながら手に取ると、それは鶏ガラであった。
昆布とかつお節の出汁なら何度かとったことがあるのだが、鶏ガラはいまだ見ぬ境地だったので、この機会にやってみるかと思いやってみた、というのが今回の流れ。
結果、成功したのかどうかは正直ようわからん。まずくはなかったので、いいんじゃないかなと思っています。ただもうちょい手順を見直せばもっと美味く作れたのでは? という気もするので、いずれの再チャレンジが待たれる。
こちらが鶏ガラ投入直後の写真。わかる人が見れば、「ははぁん、ミスったな」と思われるであろう写真である。いや、わかる人じゃなくてもだいたいわかるとは思うのだが、鶏ガラをまるごと入れてるところがアレ。
鶏ガラの調理は、まず下ごしらえとして、肉についた内臓と血合いを取り除くことから始まる。
もっとも、今回買ったものはその辺の処理がしっかりされていたようで、内臓も最初からついてなかったし、血合いもほぼなかったっぽい。「っぽい」というのは、正直に申しあげると、どこが血合いでどこが血合いじゃないのかよくわからなかったからである。念のため多めに削りはした。
油でぬるぬる、匂いがえぐえぐ、って感じでだいぶ時間はかかったが、とりあえず処理を終えたので、お湯に投入。っていうのがさっきの写真。
この後、鶏ガラについて情報収集(Google検索)しながら調理し、「細かく切った方がいいよ」というのを見かけたので、途中で取り出して切りました。で、ひとつ前の写真に戻る。
今回初めて鶏ガラなるものを扱ったわけですが、これがまた、想像以上に生命である。
生命と言うのは、ようは見た目が……という話なのだが、これから美味しくいただこうという相手にグロだのテスだのクだの言うのは気が引けるので、ここでは生命と表現させていただく。生理的嫌悪感から目をそらしていこうな。
鶏ガラは大きく2つの部位、首ガラと胴ガラに分かれるらしい。
こちらの記事に詳しい写真などが載っています。苦手な方は気をつけて。
当然のことながら、見た目がやっぱり……生命。生命なんですよ、ええ。
いったん細かく切ってしまえばそうでもないのだが、原形をやや保っている状態の鶏ガラというのは、とても生命である。
よく「『いただきます』という言葉は、生き物の命に感謝する言葉なんですよ」的な道徳的教えがあるが、それがこう、ここにきて深めのボディブローを食らわせてきた感じ。優しい顔して重てぇでやんの。でも大丈夫。心のノートが僕の腹部を守ってくれた。何気に厚いから、アレ。
そういうわけで、さまざまな意味で鶏ガラは強かったが、なんとか戦いは終結し、我々は鶏ガラスープを手に入れた。またいつか戦いたいと思う。
そんなこんながありまして、引きつづき麻婆春雨の調理にまいります。
↓参考レシピ
◎材料(3~4食分)
・春雨(乾燥) 60g
・挽き肉 160g
・豆板醤 大さじ1
・味噌 大さじ1
(※甜麺醤の代わり。我が家ではマルコメの液体味噌(液みそ)を使っている。使い勝手が良くて便利です)
・砂糖 数滴
(※これまた味の素の液体砂糖(パルスイート)を使っているため「数滴」という表現に。ほんのちょびっと入れる感じでいいと思う。粉状なら小さじ0.2とか?)
・酒 大さじ1.5
・しょうゆ 大さじ3
・にんにく 1~2 cm
・ネギ お好み
(※残ってたネギをすべて入れたので何gか不明。多いくらいでちょうどいいかも)
・鶏ガラスープ 600cc
(※先ほどの鶏ガラからとったもの。コンソメ等でも代用できると思う)
・ごま油 大さじ1(炒め用)、数滴(仕上げ用)
◎作り方
- まず下ごしらえとして、春雨(乾燥)をお湯に漬ける。参考レシピにはぬるま湯でとあり、シェフの仰ることなので、そっちに従った方が良い感じになるんだと思います。春雨がそこそこ柔らかくなり、食べると歯ごたえ強めな感じになったら水を切る。春雨にもよると思うが、漬け時間は1分半から2分とかそれくらいだったと思う。水切り後の春雨はボウルに入れて準備。
- 調理開始。フライパンに油(今回はごま油使用)を入れて中火に加熱し、まずは挽き肉を色が変わるまで炒める。
- 色が十分に変わったら、豆板醤と味噌を投入し、火を弱火にする。肉に絡めながらゆっくり炒める感じ。参考レシピでは「香りが出るまで」とあるが、当方香りとかあんまりわかんないので、なんとな~く香りが上の方まで漂ってきたなと思ったらOKということにした。言うても換気扇をつけているので、嫌でも香りは立ちのぼってくるわけだが。まあ、勘でお願いします。
- 酒、砂糖、しょうゆ、鶏ガラスープ、春雨を順に入れていく。若干火を強めて中火にし、しばし煮込む。今回はどれくらいがちょうどいい水加減なのかわからず、少々長めに煮込んでしまったが、それでもそんなに問題はなかったようである。春雨は思った以上にスープを吸い込むやつなので、水分けっこう残ってんじゃんってくらいでちょうどいいと思う。
- 十分煮込んだらネギを入れ、ごま油を数滴かけて、火を止めて完成。
だいたいこんな見た目になりましたよの図。
参考レシピほど赤い見た目にはならなかったので、豆板醤はもう少し足してもよかったのかもしれない。味は十分辛いと思うんだけど。
あとやはり、甜麺醤をちゃんと使うべきなのかもしれない。でもなぁ、甜麺醤の使いどころがまだよくわかんないんだよなぁ……豆板醤も麻婆なにがし以外で何に使うのかよくわかんないし。
ともあれ、味はたいへん美味でございました。ありがとう陳健一シェフ。こんな私でも麻婆春雨作れたよ。次は青椒肉絲とか教えてね。
そんな具合で、久々の自炊記録は終了である。お疲れ様でした。
今後もきっと自炊の中で、生命を感じる瞬間に幾度も立ち会っていくのだろうと思う。そういう一瞬一瞬の感傷を大事にしてこそ、感受性とか、道徳心とか、そういうのが成長していくんだと思うし、なによりやっぱり、自分の手や目で経験するっていうことは、創作に関わる人間にとって重要なんじゃないかということを、改めて再確認した、そんな時間であった。
こういうちょっと真面目な雰囲気で、この記事は終わりです。
さあ、これで鶏ガラを心置きなく小説に出せるぞ! あるかな? タイミング。
『プリンチトースト』の方が、プリン感が強くていいのではないか
グリコいわく、『プレンチトースト』なるものを作りました。
先日Twitterにて、プリンの上にグラニュー糖をまぶし、そこに熱したスプーンを当ててなんかいい感じにするというツイートを見かけた。
「あ~これいいな~」と思いつつリプライツリーを眺めていたところ、「プリンを使ってフレンチトーストを作ると、美味い!!」という話も出ていたので、「ははぁん、こいつぁさしずめプリンチトーストと言ったところか」とGoogle検索してみると、大正義グリコ様いわく、『プレンチトースト』が正しい(?)らしい。
……まあ、うん。確かにね、プリンチトーストってなんか、語感が気持ち悪いですよね。言われてみるとね。わかるよ。
聖典クックパッドにも一応プリンチトースト派のレシピはあったのだが、3品だった。悲しい。他方、大正義グリコ様提唱の正式名称であるプレンチトーストともなれば、もっと大量のレシピが存在するのだろう……と調べてみたら、3品だった。ダメじゃん。普及してねぇ。
まあ案の定、「プリン フレンチトースト」で調べると200品あったので、だよな!そんなもんだよな人生!な!って気持ち。
そんなプレンチトースト、雑だけど作ってみたので、写真とともにレシピをば。
◎材料(1枚分)
・食パン 1枚
・プリン 1個
(今回は前述のプッチンプリンを使用。別のプリンを使うとまた違った味になったりするのかもしれない。好きに試されたし)
◎作り方
- フライパンにプリンを半分入れて、溶けるまで加熱する。(弱~中火)
うん、まあ、こういうことなんですけど、シュールだなこの画。 - プリンが溶けたら、食パンを入れてプリン液(?)を染みこませる。十分染みこんだところで、もう半分のプリンをパンの横に入れて溶かし、反対の面にも染みこませていく。
上に貼ったグリコ推奨のレシピでは、あらかじめプリン液をパンに染みこませてから焼くパターンになっている(フレンチトーストに近いやり方だと思われる)。どちらでも良いと思うのだが、洗い物が少なくなるという点では、こちらの雑な作り方に利があると言っていいのかもしれない。味の染みこみ方では分が悪いと思う。わかりませんが。
ちなみにプリンを溶かすとき、めっちゃ甘い匂いが漂いまくるので、換気扇をつけておくことをおすすめします。 - すこし火を強めて、パンに焼き色をつけていく。焦げるのが心配な人は火力は弱めで安定させ、煙が出てきたら頻繁に裏面を確認すると良い。好みの焼き加減になったら火を止め、皿に盛り付けて完成です。
おお……見た目が完全にフレンチトーストのそれだ……。
味についてですが、思った以上に甘さ控えめで良い感じです。匂いが甘ったるいので味も甘ったるいのかと思っていたが、想像より優しめの甘さでなかなか美味しい。
この料理の良いところは、なんと言ってもお手軽さ。プリンをフレンチトーストの素として使うような料理なので、卵だの牛乳だのを混ぜる手間が一切必要ない。忙しい朝でも手軽に作れて、なおかつ美味い。誠にハイクオリティなレシピだと思います。
味は当然プリン味になるのだが、言うほど「プリン!!」という印象もないので、いろいろアレンジの余地もありそうな料理である。さすが大正義グリコ。やるね~。
以上です。
それはそれとして聞いてほしいんですが、『プリンチトースト』の方がプリン感が強くてよくないですか?
君が何者であったとしても、角煮はレンジで爆発する
タイトルの通りです。
「同じミスは二度繰り返してはいけない」とはしばしばよく語られる精神論っていうか気合論であり、かくいう阿佐もこれには大賛成の人間なんですが、当方、角煮を2回も爆発させました。
正直、角煮という料理がレンジ系爆発物(※レンジで加熱すると爆発するものの総称)だとは露知らず、というのも実家で角煮を作っていた頃はレンジ加熱でも爆発などしていなかったからで、まあそんな言い訳はともかくとして、爆発しました。角煮が。
爆発したとは言っても、レンジ内に角煮の破片が飛び散るくらいのもので、別に大した事故にはなってない。なってないのだが、怖い。
まさに今朝爆発させてきたばかりの身なのだが、加熱中に爆発したんじゃなくて、加熱し終わって取り出そうと触った瞬間に爆発したのである。「よく火傷しなかったな」と自分で感心する。ラップに包んだままだったのもあって被害状況もぼちぼちだった。半壊した角煮はとりあえず弁当に入れた。味は普通に美味かった。
というか、なんで角煮が爆発すんねん、と思って調べてみたら、ようは卵の爆発と同じ原理らしい。
電子レンジで爆発する危険なものや卵などの食べ物を紹介 | 健康一番
あんまり正確な情報元は見つからなかったが、「角煮 爆発」で調べると大量の「角煮爆発しました!」報告が上がっていて、あ~、爆発するんやな~、って感じ。他人事か。
ようは「分厚い肉を加熱すると表面ばかりが熱くなって固まってしまい、内部の水蒸気が閉じ込められて爆発する」という、例の原理らしい。
「別に密閉するような構造とかないから大丈夫やろ」なんてのは大きな間違いということか。いや、普通思わないですよね。まさか加熱によって殻が作られるとかさ。戦いの中で成長する少年漫画の主人公かよ。そう言うとなんかかっこいいな。惚れそう。惚れない。
なにはともあれ、今後は自然解凍ないし湯煎に頼ろうと思うわけですが、そんなこんなで角煮のレシピの紹介です。
↓参考にしたレシピ
豚の角煮 | コウ ケンテツさんのレシピ【オレンジページnet】プロに教わる簡単おいしい献立レシピ
◎材料(2~3食分)
・豚バラブロック肉 250g(普通はもっと多めの量で売ってることが多い)
・酒みりん 大さじ2~3(うろ覚え)
(※酒みりんは個人的にお気に入りの調味料。ない人は調理酒とみりんを半々くらい入れると良いと思う)
・しょうゆ 大さじ2~3(これもうろ覚え、入れすぎると味がエグくなりがちなので、少なめに入れて後から調整すると吉)
・砂糖 大さじ1
(※参考レシピに入ってるので軽く入れてはみたが、みりんが入ってるだけで割と甘味は出るので、入れなくてもいいかもしれない。味見して調整を)
・しょうがチューブ 3cmほど
・にんにくチューブ 3cmほど
・紅茶のティーバッグ(オプション) 1個
(※これは匂い消しの代わりのつもりだが、あんまり効果は無さげなので、元レシピ通りネギの青い部分とか入れるといいと思います。あれが匂い消しのためなのかどうかはあんまり存じないけど)
あと、めんつゆとかも適宜入れたような気がするけど、ぶっちゃけ覚えてないです。
◎作り方
- 豚肉を食べやすい大きさに切る(サイズはお好み、小さい方が火は通りやすいはず)。鍋に豚肉を入れ、豚肉が浸る程度の水を入れる。紅茶のティーバッグもここで入れておき、沸騰するまで煮る(中火)。
- 煮汁が十分紅茶色になったところでティーバッグを取り出す。そのまま煮て、アクが出てきたら取る。水が少なくなってきたら足す。およそ30分程度煮る。
- (ここまでが下茹で段階。他のレシピでは煮る前に表面を焼いておくパターンもある。片栗粉とかまぶして焼いておけば、肉汁が漏れにくくなっていいんじゃないかな。わかりませんが)
- 豚肉を取り出す。ゆで汁は1カップ(200mL)ほど残しておき(ここも元レシピに従ったが、まあ残さずに新しい水で煮なおしても良いと思う)、残りはいったん別の容器等に移す。
- (ここで気を付けたいのは、煮汁を流しにそのまま流さないこと。水道の中で油が固まって、ヤバいと思います。適当なボウルとか容器とかに移しておいて、冷めるまで放置しておくと良い。後述しますが、あの伝説のラードをゲットできるぞ)
- 空の鍋に豚肉を入れなおし、ゆで汁1カップ、砂糖、酒みりん、しょうゆ、しょうが、にんにくを入れて煮る。沸騰するまでは強火で、沸騰したら弱火(静かめに泡が出てくるくらいの感じ)に戻し、落とし蓋をする。落とし蓋は現物を持ってる人はそれを、ない人はアルミホイルかキッチンペーパーあたりを使うと良い。おすすめはアルミホイル。作り方は参考レシピに書いてあるので、そちらを参照のこと。
- 今回の分量だと、油断したらすぐ煮汁が無くなって焦げる可能性があるので、10~15分ごとに鍋の様子を見ておくこと。肉が浸るほどにはかさが無くてもいいが、肩まで浸かってるくらいがちょうどいいと思うよ。いやバラ肉の肩ってどこよ。あばら辺りの肉ですよ、バラ肉。
- 合計で1時間ほど煮たら、最後に火を強めて軽く煮汁を飛ばしておく。煮汁が十分減ったら火を止めて、鍋の中身を皿に盛り付けて完成。
- 手順4で取っておいたゆで汁の残りと、最後に残った煮汁の残り(もし残ってれば)は、ある程度冷えてから冷蔵庫に入れてしばらく冷ましておくと、水面でラードが固まって回収できるようになります。チャーハンとかに使うと美味い。スープにも入れるとコクが出て美味いらしいけども、阿佐はいまだにコクとかよくわからないので、各人のお好みで使ってください。
- (ちなみにこのやり方だと、ラードの中に肉の切れ端とかが入りこんで保存が悪くなるっぽい。すぐに使うならこれで十分だと思うが、もし長期保存したいなら、ざるとかで濾してから固めてください。あとどこかで見た方法だと、いったん固めたラードを煮沸消毒した瓶に入れて、再度湯煎で溶かしてから静置して固めると、瓶の底の方に切れ端とかが溜まり、空気に触れなくなるので保存がよくなるとかなんとか。まあ、気になる人は試してごらんよ)
以上です。
こちらは角煮を使って作った角煮おにぎりの様子。↓
美味そうに見えるかどうかは置いといて、まあ、美味いですね。
noteで更新してた頃の阿佐飯でも書いたんですが、やっぱり角煮は角煮であるというだけで美味い。味がどうとかじゃなくて、角煮であることそのものが美味い。だから、たとえ君が何者であったとしても、そういうのは割とどうでもよくて、ただ君が君だというだけで、君という存在は、輝くことが、できるんじゃないかな。後出しですいませんが、この辺の文はCV森本レオで再生してください。よろしく。
my卵かけご飯の話をする
この世に数ある料理ブログや料理漫画の八割くらいが、おそらく一度は言及していることと思うが、my卵かけご飯の話をする。
ガラパゴス諸島の生物の多様性がものすごい、という話は有名だが、それと同様にガラパゴっている事象はこの世に多数あり、卵かけご飯もそのひとつだろう。
「米に卵かけて食うだけなんだから大して違わないだろ」という意見はごもっともで、まあ特に詳しい調査もしてないんだけど、往々にしてこういう身近な共通飯の中にこそ意外な差異が隠れていたりするものだし、ここではそういうことにしておいてほしい。というわけで、my卵かけご飯のレシピを紹介する。
ここまでの流れでわかると思いますが、このブログはこういうどうでもいいことばかりで埋め尽くされていきます。ご了承ください。
◎材料(1食分)
・米 茶わん1杯分
・卵 1個
・しょうゆ 大さじ0.5
・めんつゆ 大さじ0.5
・ごま油 3~5滴
・味の素(オプション) 1~3振りくらい、小さじ0.1~0.3ほど
◎作り方
- 茶わんに米をよそう。しゃもじを使うとうまくよそえる傾向にあります。
- 中央にくぼみを作り、そこに卵を割り入れる。阿佐は割と大穴を空ける。人によっては卵を溶いてから入れるパターンもあると思うので、その辺は各人の好きにしてください。
- 卵めがけてしょうゆとめんつゆをかける。しょうゆに関しては特にこだわりはないのだが、めんつゆはキッコーマンの本つゆがお気に入りである。甘めの味で美味しいです。
- ごま油を3~5滴かける。量が多いほど香りが強くなるが、強すぎて苦味を感じたりもする。お好みで。
- もしあるなら味の素をかける。なんか、味の素はあんまりよくない調味料だよみたいな話が昔ありましたが、阿佐は普通に好きなのでよく使っている。味が雑だなって思ったときに軽く入れると、良い感じに味が整います。うまみ成分にごまかされているとも言う。
- 混ぜる。
- 食べる。
- 美味い。
- あんまりやったことはないけど、ごまとネギあたりを混ぜるとなお美味いと思う。
以上です。
「TKG」という略称まで付けられ、もはや日本の代表的な飯(卵アレルギーの方は除く)と言ってしまってもいいのではないかという印象のある卵かけご飯だが、とりあえず阿佐家の特徴はこんな感じである。
探せばたぶんいろんな卵かけご飯を集めたサイトとか出てくると思うので、興味ある人は探してみてください。